昨夜の空模様から、今朝は雲海が広がるだろうと予想していましたが、その期待は外れてしまいました。
そんな少し肩透かしのような朝を迎えつつ、この日から友人のマルコスとカルメンの家でのペットシッティングが始まりました。
前のわんちゃんのころから何度か訪れている場所なので、勝手も分かっており、気持ちにも余裕があります。
慌ただしく準備をするのではなく、午前中は自宅でゆっくりと過ごし、パソコン以外の荷物だけを持って、午後2時ごろに向かいました。
到着して30分ほど経ったころ、二人はモロッコのマラケッシュへと出発していきました。マラガ空港から飛行機で向かうそうです。
私自身もこれまでに二度マラケッシュを訪れたことがありますが、一度目はバスを乗り継ぎ、二度目は自分の車での移動でした。飛行機を使ったことはまだありません。
二人を見送ったあとの家は、いつもながら急に静けさに包まれます。その空気の変化にも、少しずつ慣れていきます。
明日はセマナサンタの初日で、宗教行列を見に行く予定です。その帰りにパソコンを取りに戻れば十分だろうと考え、今回は持参しませんでした。必要最低限の荷物と、簡単な食べ物だけを持ち込み、できるだけ身軽に、そしてのんびり過ごすつもりでいたのです。
けれど、何度来ても忘れ物はなくなりません。今回はキッチンペーパーを持ってくるのを忘れてしまい、「またか」と小さく落胆しました。
大きな不便があるわけではありませんが、この家にあるものを気兼ねなく使うのは少し気が引けます。そのため、ペットシッティングの際は、いつも自分で用意して持ってくるようにしているのです。
それでも、テラスの椅子に腰掛け、冷えたビールを片手に過ごす時間は格別です。
目の前には、いつものアンダルシアの穏やかな風景が広がっています。何も予定を詰め込まないこうした時間は、思っている以上に贅沢に感じられるものです。
そんな中、ふとした瞬間に気づきました。
そういえば、夜中の2時に夏時間に変わることをすっかり忘れていたのです。
スペインではこの時期になると時間が切り替わり、生活のリズムがわずかにずれます。時計の針が一時間進むだけのことですが、その影響は意外と大きく、気づかないうちに感覚にも変化が生まれます。
日本に帰国したときのほうが、むしろ時差ボケは早く解消されます。
例えば午後3時に到着したら、「今は午後3時だ」と自分に言い聞かせ、その時間に合わせて生活します。眠くてもすぐには寝ず、空腹でも時間になるまで食事を控える。そうしているうちに、体は自然と順応していきます。
けれど、たった一時間の時差となると、そう簡単にはいきません。無理に合わせることもなく、気づけばずるずると小さなズレを引きずってしまうのです。
そんな感覚もまた、この時期ならではの、ささやかな風物詩のように思えます。
最後までお読みいただきありがとうございました。



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