昨夜は村のカーニバルを少し見に出かけました。家を出たのは夜8時ごろだったと思います。
村の闘牛場の前には小さなステージが設置され、カーニバル名物のコンパルサ(comparsa)が歌を披露していました。コンパルサというのは、数人のグループでハーモニーを重ねながら風刺の歌を歌うもので、スペインのカーニバルではよく見られるパフォーマンスです。
ところが、しばらくすると雨が降り始めてしまいました。
「これ以上ここでは無理だろう」ということで、会場は急きょスーパーの前にある広場へ移動することになりました。
その場所には本来ステージやスピーカーもきちんと設置されているのですが、この時間帯は使う予定になっていなかったため、音響機材がつながっていませんでした。歌い手たちは大きな声で歌っているのですが、私が立っていた場所まではほとんど声が届きません。
さらにその反対側では、子どもたちが遊ぶ空気式の遊具があり、そこへ空気を送り込む機械が「ゴーッ」と大きな音を立てています。そこに加えて、スペイン人たちの会話の声。とにかく皆よくしゃべり、しかも声が大きいのです。
日本なら、誰かがステージで何かを始めれば、自然と周囲が静かになる場面だと思います。ところがこちらでは全くそんなことはありません。
人々は普通に話し続け、会場はずっとにぎやかなまま。結局、ステージの前にいないと歌はほとんど聞き取れない状態でした。
しばらく見ていましたが、結局その場は切り上げて、近くのバルへ行くことに。
もともとは友人と二人で出かけたのですが、途中で別の友人にも会い、気がつけば6人ほどの小さな集まりになっていました。カーニバルなので仮装をしている人もいましたが、今年はまだ少なめ。もう少し遅い時間になると、もっとたくさん人が出てくるのでしょう。
実は毎年、私はドラえもんの格好をして参加していました。ところが今年は何も着ていかなかったのです。すると会う人会う人に、
「ドラえもんはどうしたの?」
「今日はドラえもんじゃないの?」
と声をかけられました。どうやら、みんな少し期待してくれていたようです。
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| 2024年カーニバル |
ただ、あのドラえもんの衣装は全身つなぎなので、ビールを飲むとトイレがとても大変なのです。いちいち全部脱がなければならないし、人が多い時は特にトイレが綺麗じゃなくなるんです。なので、なかなか面倒でもあって、今回は普通の格好にしてしまいました。
それでも友人たちと飲みながら、にぎやかな夜を過ごしました。
帰り道には、グループでテーマを決めた仮装をして歩いている人たちにも出会いました。
中にはバスの形の乗り物を作って、その中に人が乗り込みながら移動しているグループもいて、警察に止められている場面もありました。そんな光景も、いかにもカーニバルらしいものです。
友人の一人は、赤い修道女のような衣装を着ていました。
それを見た他の友人が、こう説明してくれました。
「あれは政治への風刺なのよ。女性は家にいて子どもを育てて、夫が望めばいつでも従う、そんな昔の価値観を皮肉っているの」
カーニバルの仮装は、ただふざけるだけではなく、政治や社会をユーモアで批判する意味もあるのです。
その話を聞いて、私は冗談半分にこう言いました。
「スペイン男性はいくつになっても奥さんとそういう行為をしたいのね。日本なんて、夫婦でそんな情熱的なことにはそうならないと思うよ」
それを聞いてみんな笑ってました。そんな他愛ない会話をしていましたが、実際のところはどうなのか分かりませんね。
カーニバルの夜はまだまだ続くのですが、もう若くない私たちは少し早めに家路につきましたた。
そして今朝。
目を覚まして外を見ると、山の下に雲海が広がっていました。昨夜少し雨が降ったので、その湿気が朝の冷え込みで霧になり、谷を白く覆っていたのでしょう。とてもきれいな景色でした。
お昼頃には雲が上がり、空は曇り気味になりましたが、ところどころに青空も見えています。
今日は午後2時から、広場でチョリソのようなソーセージが振る舞われるそうです。おそらくビールも一杯ついてくるのではないかと思います。
昨夜は朝方まで飲んでいた人も多いようなので、今日はみんなゆっくりした雰囲気でしょう。それでも村では、まだ一日カーニバルが続きます。
これから少し様子を見に、また出かけてみようと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。









