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【村の行事】2026年
祝日8月15日(土) 、ロメリア祭 6月6日(土)

2026/06/21

6月14日(日) 離れていても一緒に観戦、日本対オランダの夜

この日は少し仕事をしたほかは、家でゆっくり過ごしました。

そして夜になってから、ワールドカップの日本ーオランダ戦を見ることにしました。

by chatGPT

スペインでは、ワールドカップの試合をすべて無料で見られるわけではありません。スペイン代表の試合や注目度の高い試合は無料放送されますが、日本戦を見るには、基本的に有料のサービスへ加入する必要があります。

料金は月額19ユーロほどです。ほかの試合もたくさん見るのであればよいのですが、日本戦を見るためだけに加入するのは少しもったいない気がして、どうしようかと考えていました。

そんな時、友人たちとメッセージをやり取りしながら、一緒に観戦することになりました。友人といっても、もともとは一時期流行した音声交流アプリ「Clubhouse」で知り合った人たちです。主にヨーロッパ各地に暮らしており、今でもメッセージアプリを通してつながっています。

今回は音声で話すのではなく、それぞれの家で試合を見ながら、メッセージを送り合うという形でした。同じ場所にはいなくても、感想を書き込んだり、試合の流れに一喜一憂したりしていると、何となく一緒に観戦しているような気分になります。

どうやって試合を見ようかと相談したところ、イギリスのテレビ局ITVで放送されると教えてもらいました。幸い、今のところ我が家でもイギリスのテレビを見ることができるので、無事に試合を映すことができました。

ただ、映像は時々止まります。自宅のインターネット回線が遅いのか、夜になると混み合うのかは分かりません。しばらく待つと再び動き始めるのですが、肝心な場面を見逃してしまうこともあります。

しかも、メッセージのやり取りをしたり、ほかのことをしたりしながら見ていたため、ちょうどゴールが決まった瞬間を見逃してしまいました。結局、その場面はリプレイで見ることになりました。

それでも、友人たちとメッセージを交わしながら見る試合は、一人で黙って見るよりも楽しいものです。それぞれ違う国や町に暮らしていても、同じ時間に同じ試合を見ている。それだけで、少し距離が近くなったように感じられた夜でした。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

2026/06/20

6月13日(土) 車を取りに行った朝、バックアップを待つ夜

朝は早めに家を出て、昨夜置いてきた車を取りに行きました。昨夜は飲みに出かけたため、車を運転せず、そのまま置いて帰ってきたのです。

駐車したのは、罰金を取られるような場所ではありません。それでも、長く置いておくのは少し気になります。朝のうちに無事に車を回収し、その足でスーパーにも寄りました。

必要なものをいろいろ買ったのですが、肝心の油を買い忘れてしまいました。料理に普段使っているのは、ひまわり油です。オリーブオイルは、料理によって使ったり、出来上がったものに上からかけたりしています。

もともと油を買うためにスーパーへ寄ったようなものだったのに、それだけを忘れて帰ってきました。買い物では、こういうことが時々あります。

この日は、隣村のヒメラ・デ・リバルで音楽フェスティバルが開かれていました。昼の12時に始まり、おそらく夜遅くまで続く催しだったと思います。少し興味はありましたが、結局行きませんでした。

ここ数日の疲れがたまっていたのか、どうにも体が重く、昼寝をすることにしました。

スペインらしく言えばシエスタですが、少し眠っても、あまり疲れは取れませんでした。出かける気力も戻らず、そのまま家で過ごすことにしました。

それならばと、しばらくしていなかったコンピューターのバックアップを始めました。新しいアップデートが届いているのですが、その前に、念のためデータを保存しておきたかったのです。

ところが、バックアップには予想以上に時間がかかります。今夜こそ早く寝ようと思っていたのに、進み具合が気になり、なかなかコンピューターから離れられません。

振り返ってみると、この日は車を取りに行き、買い物をして、あとはバックアップをしていただけで終わってしまいました。

何もできなかったような気もしますが、普段後回しにしていることを一つ片づけたと思えば、それも必要な一日だったのでしょう。

もう一つ、この日は少し気になっていた行政からの通知も確認しました。以前、アンダルシア州政府に申請していたものについて、最初に届いたのは、申請を認めないという内容の通知でした。

ところが、その後に届いた別の通知を読むと、先の決定を取り消すと書かれていました。つまり、申請そのものが完全に終わったわけではなく、手続きが再び進むことになったようです。

行政から届くスペイン語の文書は、日常会話とはまったく違います。ただでさえ長く、法律や手続きに関する表現も多いため、何が決まったのかを理解するだけでも時間がかかります。

今回も、個人情報に関わる部分をできるだけ消してから、チャッピーに内容を解説してもらいました。最初の通知と次の通知の関係も整理してもらい、ようやく状況を把握できました。

こうした道具がなければ、自分で単語を一つずつ調べ、文章の意味をつなぎ合わせなければなりません。もちろん、その方が勉強にはなるのでしょう。それでも、難しい行政文書を前にすると、つい便利な方法に頼ってしまいます。

少なくとも、何が書かれているのか分からないまま不安でいるよりは、内容を理解できた方が安心です。便利なものには助けてもらいながら、個人情報の扱いには気をつけて使っていきたいと思います。

あとは、バックアップが無事に終わるのを待つだけです。それが済んだら、ようやくコンピューターをアップデートできます。

この辺りでは、昼間に電気が不安定になることがあります。多くの人が電気を使うためなのか、夜の方が少し安定しているようにも感じます。理由は分かりませんが、アップデートの途中で停電することだけは避けたいところです。

バックアップを取り、電気の様子を気にしながらアップデートをする。何とも地味な土曜日ですが、スペインの村で暮らしていると、こうした小さな心配も通常運転です。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

2026/06/19

6月12日(金) 強風注意の日、バルで思い出した昔のこと

この日は強風への注意が出ていて、「気をつけてください」という知らせが回ってきました。

夜中から明け方にかけては、確かに風が強く吹いているように感じましたが、日中になると、それほどでもありませんでした。

朝、少し買い物をしようと思い、近所の八百屋さんまで出かけました。ところが、中を覗くと、あまり親切ではない店員さんが働いているのが見えました。

彼女がいる時は、どうも入る気になれません。そのまま店には入らず、銀行へ向かいました。

その後、村をぐるりと歩いてから家に戻りました。注意報が出ていたわりには穏やかで、いつもと大きく変わらない午前中でした。

小さなオリーブの実がなってます。

今にも飛びそう

カラコレス

夕方には、ガソリンスタンドの隣にあるバルへ出かけました。友人のマリが、この日だけそこで働くと聞いていたからです。

店に着くと、一組の男女が少し揉めていました。女性は目に涙を浮かべています。その様子を見ながら、私にも、男性のことで悲しんだり、涙を流したりしていた時代があったのだと思い出しました。

今となっては、ずいぶん遠い昔のことです。もちろん当時は、それどころではなかったのでしょう。それでも時間がたつと、あれほど心を占めていたことさえ、いつの間にか遠くへ離れていきます。

彼女の姿を眺めながら、かつての自分を少し懐かしく思いました。

初めのうちはスペイン人の村人ばかりでしたが、しばらくすると、イギリス人の友人たちがやってきました。

ビールを片手に、みんなと楽しく話をしました。最後はトムに「もう一杯飲もう」と誘われ、村に戻って、いつものバルに入りました。

そこで飲んだのは、ビールを二本。最後の一本が思いのほか回り、帰る頃には少しふらついてしまいました。これはまずいと思い、気を引き締めて歩いて家へ戻りました。

そんな時は、そのまますぐ寝ればよいのですが、酔っているわりに、かえって目が冴えることがあります。

この夜もなかなか眠る気になれず、家に残っていたワインを少しだけ飲んでから、ようやくベッドに入りました。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

2026/06/18

6月11日(木) 雲の村から海側の町プエルト・バヌスへ

朝起きると、この日も雲が低く降りてきていました。村全体が白く包まれているようで、空気もひんやりしています。南スペインといっても、山あいの村の朝は、こういう涼しさがあります。

この日は、友人のマリと一緒に海側の町へ行ってきました。知り合いの方が持っている家の様子を、定期的に見に行くためです。

長く空けている家は、何か問題が起きていないか、ときどき確認しておく必要があります。スペインで暮らしていると、こういう小さな頼まれごとも日常の一部になります。

村を出た時はずっと曇っていました。海側に近づくと少し晴れ間も見えましたが、それも長くは続かず、また雲が広がってきました。

海側に向かっています。

海方面へ行く時は、いつも高速道路を使います。海沿いには、同じ方向へ走る一般道もありますが、交通量が多く、混みやすいのです。そのため、少しお金を払っても高速に乗った方が楽だと思っていました。

ところが、この日は料金を見て驚きました。区間ごとの料金ではありますが、最初の短いところが2ユーロになっていたのです。冬料金のほぼ倍です。夏になると高速料金が上がり、冬には下がるのですが、それにしても少し上がりすぎではないかと思いました。

実際、高速道路を走る車は少なくなっているように感じました。2ユーロ払うくらいなら、一般道を行こうと思う人が増えるのも分かります。

その影響なのか、いつも寄っていたサービスエリアのカフェも閉まっていました。前回行った時には、中に人はいたものの、「閉まっています」と言われました。改装でもするのかと思っていましたが、今回もやはり閉まったままでした。

高速料金が上がれば、道路を使う人が減ります。すると、サービスエリアのカフェテリアに立ち寄る人も減ります。高速の全体としては同じ収入になるのかもしれませんが、そこで商売をしている小さな店には、やはり影響が出るのではないかと思いました。

結局、朝食は高速のサン・ペドロ出口まで下りてから取ることにしました。ちなみにここの区間は料金3.60ユーロです。

下りてすぐにポリゴノと呼ばれる工業地帯のような場所があり、そこにはスーパーや店もいろいろ並んでいます。その中のガソリンスタンドにカフェがあり、前回もそこで休憩しました。

店の人はとても感じがよく、気持ちよく朝食を取ることができました。旅先の有名なカフェではありませんが、こういう何気ない場所の方が、かえってその土地の生活が見えることがあります。


その後、目的の家へ向かいました。家の中を確認し、少し掃除をして、問題がないことを見届けました。用事が終わると、少し気持ちが軽くなります。

そのまま帰るのももったいないので、プエルト・バヌスにあるエル・コルテ・イングレスへ寄りました。エル・コルテ・イングレスはスペインを代表するデパートですが、特にプエルト・バヌスの店舗は、周囲の雰囲気もあって高級感があります。



何かを買うつもりがあったわけではありません。ただ、田舎の村に住んでいると、たまにこういう場所を歩くだけでも新鮮です。明るい売り場を見て、きれいに並んだ商品を眺めて、少し都会の空気を吸う。それだけで十分楽しい時間でした。


帰り道には、ガウシンの村にあるガソリンスタンド横のバルに寄りました。そこでタパスを少しつまみ、ビールを飲みました。海側から山の方へ戻る途中で、こうしてひと息入れる時間は、ちょうどよい区切りになります。


その後、さらにコルテスのガソリンスタンド横のバルにも寄りました。そこにはイギリス人の友人たちがいて、合流することになりました。

朝は雲に包まれた村から始まり、海側の町へ行き、デパートを少し歩き、帰り道にバルへ寄る。

木曜日の夕方は、友人たちと話しながらゆっくり過ぎていきました。予定していた用事も済み、少し寄り道もできて、楽しい一日になりました。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

2026/06/17

6月10日(水) 白い雲に包まれた村の朝

朝バルコニーに出ると、目の前の景色が一面、白い雲に包まれていました。

山の上に雲が降りてきたのか、それとも下にたまっていた雲が少しずつ上がってきているのか、よく分かりません。けれども、いつもの景色はほとんど見えず、村全体が白い幕の中に入ってしまったようでした。

最初は、雨でも降るのかと思いました。スマホで天気予報を確認すると、2時間ほど後からは晴れマークが続いています。どうやら雨雲ではなく、ただ雲が低く降りてきているだけのようです。

外に出てみると、空気がとても気持ちよく感じました。家の中は少し暑くなっていて、体にも熱がこもっていたので、外のひんやりした空気に触れた瞬間、すっと楽になりました。

冷たいといっても、冬のような冷たさではありません。肌に当たる空気がやわらかく、体の熱を静かに取ってくれるような冷たさです。まるで自然のクーラーの中を歩いているようでした。

景色は白くかすんでいて、遠くまでは見えません。それでも、いつもの道が少し違って見えます。

5月は旅行に行ったり、ペットシッティングに行ったりと、村でのんびりと散歩に行くのは久しぶりです。

これから暑い日が続くと、外に出る時間も限られてきます。こんな朝は歩かないともったいないような気がします。

ただ、この涼しさも長くは続かなさそうです。天気予報どおりなら、あと少しで雲は晴れ、太陽が出てきます。

そうなれば、午後にはまた一気に暑くなるでしょう。夕方5時ごろには、すっかり夏の空気になっているかもしれません。

それでも、朝のほんの短い時間だけ、村は白い雲に包まれ、静かで涼しい顔を見せてくれました。

南スペインの夏の入り口に、こういう朝があると、少し得をしたような気持ちになります。

夕方の景色

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


2026/06/16

6月9日(火) 手紙を残すこと、燕を眺める夕方

この日は急ぎの仕事が入ってこなかったので、前から話に出ていた友人のプロジェクトを少し手伝うことにしました。

友人の家には、おばあさんたちが残した手紙がたくさんあるそうです。それをきちんとデジタル化して、読みやすい形で残したいという話でした。

古い手紙は、ただ保管しておくだけでも意味がありますが、時間がたつほど紙は傷み、字も読みにくくなっていきます。せっかく残っているものなら、今のうちに整理しておいた方がいいのだと思います。

まずは、どんな順番で進めるかを考えました。手紙に番号をつけ、表と裏を分けて写真を撮り、原文に忠実な文字起こしを作る。そのあと、読みやすく整えたスペイン語版を作り、必要なら日本語や英語にも訳していく。

そういう大まかな流れを、チャッピーにも相談しながら組み立てていきました。

こういう作業は、最初の枠組みが大事です。あとから見返した時に、どの手紙がどれなのか分からなくなると困ります。写真の名前の付け方、保存の仕方、読めない文字をどう扱うか。細かいことのようですが、最初に決めておくと、その後の作業がずいぶん楽になります。

ただ、そこでひとつ悩みました。手紙の写真を何で撮るかです。

手軽なのはスマホです。撮ったあとに転送するのも簡単ですし、作業の流れも早くなります。でも、できるだけ良い画像で残したいと考えると、私のスマホで十分なのか少し不安もあります。

手元にはカメラもあるので、どちらを使うのがいいのか、まだ考えているところです。

古い手紙を残す作業というのは、ただの整理ではありません。誰かが誰かに宛てて書いた言葉を、今の時代にもう一度すくい上げるような作業です。そんなことを考えながら、午後を過ごしました。

そのあと、散歩に出ようかと思ったところで、スーパーの閉店時間が近いことに気づきました。これは先に行かなければと思い、急いで外へ出ました。

途中、いつも行く近くのバルの前を通りました。少し寄ろうかとも思ったのですが、仲よく話せる人が見当たらなかったので、そのまま通り過ぎました。

村では、だいたいの人が顔見知りです。それでも、その日に一緒に話したい人がいるかどうかで、足を止めるかどうかが変わります。

スーパーでは、家で飲むためにビールを2缶買いました。そのまま帰るつもりで歩いていたのですが、ふと、村役場前にあるバルのことを思い出しました。しばらく行っていなかったので、久しぶりに寄ってみることにしました。

閉まっているかと思ったら、開いていました。せっかくなので外の席に座り、1杯だけ飲むことにしました。

そこは村役場の建物の近くで、毎年この時期になると燕の巣がたくさんできます。あらためて見上げると、今年もたくさんの燕が飛び交っていました。

今年は少し遅かったのかもしれません。ずっと天気が悪かったことも関係しているのでしょうか。気がつけば、ピーチクパーチクとにぎやかに鳴きながら、何羽もの燕がものすごい速さで空を行き交っていました。

燕を見ていると、私は時々、海のイルカのようだと思います。

イルカは一直線に泳ぐだけではありません。勢いよく進んだかと思うと、跳ねたり、曲がったり、遊んでいるように見えることがあります。

燕もそれに少し似ています。まっすぐ飛んでいるようでいて、急に方向を変えたり、建物の間をすり抜けたり、空中で何かを楽しんでいるように見えるのです。

もちろん、実際には餌を探しているのかもしれません。巣に戻る途中なのかもしれません。それでも、こちらがぼんやり眺めていると、ただ生きているだけでなく、空を楽しんでいるように見えてきます。

帰り道にもツバメの巣がたくさんあります。

スペインの村に暮らすようになってから、自然を近くに感じることが増えました。村役場の前のバルに座っているだけで、燕の巣があり、鳥たちが飛び回り、季節が少しずつ進んでいることに気づきます。

旅行でスペインを訪れると、町並みや食事、歴史的な建物に目が向きます。それももちろん楽しいものです。でも、こうした何気ない夕方の風景にも、スペインの暮らしらしさがあります。

家に戻ってから、スーパーで買ったビールを1缶だけ飲んで、一日を終えました。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

2026/06/15

6月8日(月) キッチンから見える景色、居間に届く工事音

週末は少しだらだらと過ごしたので、この日は気持ちを切り替えて仕事をすることにしました。納品は火曜日まででよかったのですが、できれば今日中に終わらせてしまいたいと思い、朝から集中して作業をしました。

そのため、特別な出来事はあまりありません。外出もしませんでしたし、写真も一枚も撮りませんでした。

いつもなら、せめて天気の記録として空や景色の写真を撮るのですが、この日はそれすら忘れていました。

昨夕の景色

スペインの村に暮らしていると、何気ない空の色や山の様子も日々少しずつ違います。けれども、机に向かっている時間が長いと、そういう小さな変化にも気づかないまま一日が過ぎてしまいます。

夕方になって、突然「ガンガン、ガンガン」と大きな音が聞こえてきました。何だろうと思って外を見てみると、向かいの家でバルコニーの修繕が始まったようでした。足場のようなものも少し組まれています。

それを見て、すぐにカーテンを閉めました。

私の家の前の道はとても狭く、車が二台ぎりぎりすれ違えるくらいの幅しかありません。ですから、向かいの家とはかなり近い距離にあります。工事の人が作業をしていると、こちらの室内も見えそうな気がして、何となく落ち着きません。

家の反対側、キッチンの方はまったく違います。窓の外には建物がなく、自然の景色が広がっています。山や空が見えて、気持ちも少しゆるみます。

一方で、居間の方は向かいの家が近く、窓も防音がしっかりしているわけではないので、近所の音がよく聞こえます。人の声や作業の音が近く感じられると、ついキッチンの方へ逃げてしまいます。

スペインの古い村の家は、こういう距離感があります。外に出れば人とのつながりが近く、家の中にいても、どこか近所の気配が入ってきます。それが温かく感じる日もあれば、一人で静かにしていたい日には、少しだけ身を隠したくなることもあります。

仕事を終えて冷蔵庫を開けると、ボトルに少しだけワインが残っていました。飲んでみると、もう酸味が強くなっていて、そのままでは少し厳しい味でした。

どうしようかと思いましたが、そこに炭酸水を足してみることにしました。スペイン語では、炭酸水を「アグア・コン・ガス」と言います。

赤ワインに炭酸の入った甘い飲み物を混ぜると、夏によく飲まれる「ティント・デ・ベラーノ」のようになります。ティント・デ・ベラーノは、赤ワインにセブンアップのような甘い炭酸飲料を混ぜるので、さっぱりしていながらも少し甘みがあります。

今回は甘い炭酸飲料ではなく、ただの炭酸水を入れたので、甘さはありません。それでも、少し古くなったワインの酸味がやわらぎ、何となく飲めるものになりました。

キッチンでそれを少し飲みながら、一日が終わっていきました。

外にも出ず、写真も撮らず、ほとんど仕事だけで過ぎた一日です。それでも、向かいの家の工事の音があり、狭い村の家の距離感があり、冷蔵庫に残ったワインを炭酸水で割る小さな工夫がありました。

でも、キッチンドリンカーにならないように気をつけなければと思いながら、この日はぐっすり眠りました。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

2026/06/14

6月7日(日) コルクの木の色に夏を感じる日曜日

この日は昼前に、友人の家へ少しだけお邪魔しました。目的は、最近皮を剥がされたコルクの木を見ることでした。

南スペインの山あいに暮らしていると、コルクの木はとても身近な存在です。けれども、皮を剥がしたあとの姿は、何度見ても見入ってしまいます。

普段はごつごつした木肌をしているのに、皮を剥がされた部分は、まるで日焼けしたあとの肌のような色になります。サーモンピンクのような、少し赤みを帯びた明るい色です。

剥がされたばかりのところを触ると、ひんやりしていて、少し水分を含んでいるような感触があります。木が生きていることを、手のひらで感じるような不思議な感覚です。

ただ、この日に見たものは、剥がされてからもう数日たっていたようで、最初の水っぽさは少し抜けていました。それでも色はまだとてもきれいで、光の中で見ると、コルクの木ならではの生命力のようなものを感じました。

友人の家の敷地には、ほかにもコルクの木が何本もあります。けれども、今年はすべてが剥がされていたわけではありませんでした。話を聞くと、どうも根元のあたりに病気が広がっているようで、枯れ始めている木もあるそうです。

そうなると、皮を剥がすどころではありません。しばらくしたら、その木は切らなければならないのかもしれません。半分ほどの木が剥がされずに残っていたのは、そういう事情があったからのようでした。

今年はもしかすると、取れるコルクの量が少ないのかもしれません。毎年当たり前のように見ている風景でも、木の状態や天候によって、少しずつ変わっていきます。スペインの田舎にいると、そうした変化が暮らしのすぐ近くにあります。

友人の家へ向かう途中には、とても大きなコルクの木がありました。年数ははっきり分かりませんが、もしかすると250年くらいたっているのではないかと思うほど、立派な木です。

その木はきれいに皮を剥がされていて、幹には鮮やかな色が出ていました。形も本当に美しく、ただそこに立っているだけで存在感があります。

そのあとは家に戻り、あとはほとんど洗濯をして過ごしました。日曜日らしいといえば日曜日らしい、地味だけれど必要な時間です。

もうひとつ、この日は少しほっとすることがありました。ずっと気になっていた銀行アプリの「保留中」の表示が、ようやく消えたのです。

ここ2週間ほど、銀行アプリには未処理の知らせが残っていました。自分の職業活動に関する書類を提出する必要があり、アプリからも送っていたのですが、なかなか処理済みになりませんでした。

金曜日に銀行から電話があり、その時に「メールでも送ってください」と言われました。そこで、再度、その書類をメールで送りました。

それがようやく確認されたようで、アプリの中に残っていた保留表示が消えました。こういう小さなことでも、ずっと残っていると気になります。画面を見るたびに、まだ終わっていない用事を突きつけられているような気分になるからです。

ようやくそれが消えて、かなりすっきりしました。

それにしても、私はこの銀行の手続きはスマホのアプリでしかできないと思い込んでいました。ところが友人に、「パソコンのウェブサイトからも開けるよ」と言われました。

思わず「本当に?」という気持ちになりました。今までずっと使っていたのに、私はスマホのアプリだけが入口だと思っていたのです。今度、パソコンからも試してみようと思います。

こういうことも、暮らしている中ではよくあります。分かっているつもりでも、実は知らないことがまだまだある。特にスペインで銀行や役所の手続きをしていると、小さな発見と小さな疲れが交互にやってきます。

また明日から、新しい1週間が始まります。

この日は風がありました。日差しは強く、外に出れば暑いのですが、風が吹くとまだ少し涼しさも感じます。暑いけれど、風は涼しい。そんな初夏らしい一日でした。

これからまた、どんどん暑くなっていくのだと思います。南スペインの夏は、少しずつ近づいてくるというより、気がつくと一気に目の前に来ていることがあります。コルクの木の鮮やかな色も、洗濯物がよく乾く日差しも、そんな夏の始まりを感じさせるものでした。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

2026/06/13

6月6日(土) ロメリア祭の馬の音、友人を見送る6月の土曜日

前日の金曜日の夜は、ガソリンスタンドの横にあるバルへ行きました。週末の夜らしく、店にはたくさんの人が集まっていました。

この日そこへ行ったのには、少し理由がありました。以前この村に住んでいた友人が、久しぶりに戻ってきていたのです。その人は今はイギリスで暮らしていますが、村にはまだ家があります。そして、その家の前には広い土地があり、そこにコルク樫の木があるそうです。

コルク樫は、約10年に一度、幹の皮を剥いでコルクを取ります。今年がその年にあたるらしく、友人はその作業を確認するために戻ってきていました。

前回は現地に来ていなかったため、どうも代金がきちんと支払われなかったようです。今回は自分の目で見て、しっかり受け取るつもりなのだそうです。

スペインの田舎では、こういう話を時々聞きます。土地や木や収穫物が暮らしとつながっていて、そこに人間関係やお金のやり取りも入ってきます。旅行で通り過ぎるだけではなかなか見えない、村の暮らしの一部です。

その友人に会いたくて、バルへ行きました。私はその人がとても好きです。明るくて、感じがよくて、会うとこちらまでうれしくなるような人です。久しぶりに会えて、短い時間でしたが、楽しい夜になりました。

そのあと、ローラと一緒に、いつもの闘牛場の横のバルへ移動しました。少しだけ飲もうというつもりでしたが、そこにも知り合いがいて、結局そのまま合流しました。村ではこういうことがよくあります。予定していなくても、バルに行けば誰かがいて、自然に輪の中に入っていきます。

翌日の土曜日は、ロメリア祭の日でした。

ロメリアは、聖母マリア像を教会から郊外の会場まで運ぶ巡礼のお祭りです。小さな聖母像を出発させ、それに人々がついて歩きます。村の人たちはきれいな衣装を着て、馬に乗る人も多く、毎年とても華やかな雰囲気になります。

以前は金曜日の夜から始まり、土曜日、日曜日と続く行事でしたが、今年は少し形が変わったようです。

土曜日の午前中に聖母像が教会から運び出され、そのあと会場へ向かいます。午後には馬に関係する行事があり、仮設のバルやクラブのような場所も作られて、夜遅くまで、というより朝方まで人が楽しむお祭りです。

会場までは往復のバスも出ます。午後3時半ごろから運行が始まり、朝の4時、5時ごろまで続くと聞きました。それだけ、村の人たちにとって大きな行事なのだと思います。

村と会場を往復するバス

私は毎年、出発を見たあと、みんなについて一時間ほど一緒に歩くようにしています。衣装を着た人たちや馬が並ぶ様子はとてもきれいで、スペインの田舎らしい華やかさがあります。

ただ、毎年この時期はオリーブの花粉に悩まされるので、最後まで歩くことはできません。途中までついて行き、頃合いを見て村へ戻るのが、いつもの私のロメリアの過ごし方です。

例年は午後7時ごろの出発で、山の陰に入ると少しずつ涼しくなります。

2024年ロマリア

ところが今年は、昼間の暑さが増していく時間帯の出発でした。日差しは強く、歩いているだけでもかなりこたえます。

今年は珍しく花粉症にはそれほど悩まされていなかったので、本当なら歩くこともできたのですが、この暑さでは無理だと思いました。無理をせず、出発だけを見ることにしました。

それに、馬たちのことも少し気になりました。きれいに飾られ、たくさんの人の前を歩く姿は美しいのですが、暑い中では馬も大変です。汗をかいている馬を見ると、華やかなお祭りの裏側にある負担のようなものも感じてしまいます。

ロメリアの出発を見たあとは、別の用事がありました。マドリードから一週間だけ村に戻ってきている友人と一緒に、隣村に住む高齢の女性に会いに行くことにしていたのです。

その女性は82歳です。最近は少し介護が必要になってきているようで、マドリードから来た友人にとっては、次にいつ会えるかわかりません。

たとえ会えたとしても、その時に自分のことを覚えていてくれるかどうかもわからない。そう思うと、今回の滞在中にもう一度会っておきたいという気持ちは、とても自然なことでした。

私も一緒に行きました。村で長く暮らしていると、人とのつながりも年齢とともに少しずつ形を変えていきます。元気だった人が弱っていき、遠くに住む人は年に一度か二度しか戻ってこない。会える時に会っておくことの大切さを、こういう時に感じます。

そのあと一度村に戻り、友人の家でお昼をいただきました。友人の息子さんがパスタを作ってくれました。シンプルな料理でしたが、とてもおいしかったです。家で誰かが作ってくれる食事は、それだけでほっとします。

食事のあと、私はいったん家に戻りましたが、すぐにまた出かけました。今度はその友人をロンダまで送るためです。彼女はロンダからマドリードへ戻る予定でした。

ただ、今はロンダからアンテケラまで列車が走っていません。嵐の影響でまだ復旧していない区間があることと、電化工事の関係もあるようです。そのため、ロンダからアンテケラまでは代行バスに乗り、アンテケラからマドリード行きのAVEに乗ることになっていました。

このバスでアンテケーラまで

友人は、マドリードに着いてからも少し大変そうだと言っていました。ローマ教皇がマドリードに来ているとかで、道路の規制や警備があり、家まで帰るのに時間がかかるかもしれないとのことでした。旅は移動そのものより、最後に家へたどり着くまでが意外と長く感じることがあります。

ロンダの駅では、ついでに自分の鉄道割引カードについても確認しました。60歳以上が使える割引カードを持っているのですが、そこに登録されているID番号が違っているのです。使えないわけではないのですが、毎回少し面倒なので直せるか聞いてみました。

ところが、修正するには新しいカードを作り直す必要があり、その場合はまた料金がかかると言われました。今のカードは2028年まで有効なので、そこまでして作り直すほどでもありません。結局、そのままでいいですと言って帰ってきました。

変更は可能だと思うのだけど。。。何を言ってもここでは無駄です。スペインらしいといえばスペインらしい気がします。

村に戻ってからは、闘牛場の横のバルでひとり一杯飲みました。そのあとスーパーに寄り、家へ帰る途中、今度はプールの近くのバルに友人たちがいるのを見かけました。そこでまた一杯だけ合流して、ようやく家に帰りました。

夜の10時半か11時ごろだったでしょうか。外から馬の蹄の音がたくさん聞こえてきました。ロメリアの会場から戻ってきた馬たちです。暗くなった村の道に、馬の足音が続いて響いていました。

昼間の暑さを思うと、馬たちは本当に大変だっただろうと思います。大きなお祭りになると、馬がたくさん集まり、時には具合が悪くなったり、命を落としたりすることもあると聞きます。華やかで美しい行事ではありますが、その一方で、動物にとっては厳しい一日でもあるのかもしれません。

久しぶりの友人に会い、ロメリアを見て、高齢の知人を訪ね、マドリードへ戻る友人をロンダまで送りました。あちこちへ動いた一日でしたが、振り返ると、どれもこの村で暮らしているからこそ出会う時間でした。

祭りのにぎわいと、友人との別れと、夜道に響く馬の音。そんなものが混ざり合った、6月の土曜日でした。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


2026/06/12

6月5日(金) ロンダの役所は閉まっていたけれど

この日は昼ごろから、久しぶりにロンダへ行ってきました。自分で運転したわけではなく、カルメンが車を出してくれたので、私はただ乗っているだけです。ローラも一緒で、三人でのロンダ行きになりました。

出発は少し遅くなりました。カルメンの予定が後ろにずれたためです。それでも、用事を済ませるだけなら間に合うだろうと思っていました。

今回ロンダへ行きたかった理由のひとつは、車の税金について確認することでした。私の車は古く、25年以上たっている車は税金を払わなくてもいい、というような話を聞いたのです。

今年分はもう支払ってしまっているのですが、本当にそうなのか、一度聞いてみようと思いました。

ロンダに着いたのは、1時20分ごろでした。スペインの公的機関なら、少なくとも2時までは開いているだろうと思い、急いで税金関係のオフィスへ向かいました。

けれど、車を降りてから歩いているうちに、思ったより時間が過ぎてしまいました。窓口に着いたのは、1時40分ごろだったと思います。

すると、ゲートはすでに閉まっていました。

以前行ったときは、看板ももう少しきれいで、ちゃんと公的機関らしい雰囲気があった記憶があります。でも今回は、建物も少し薄汚れた感じで、もしかして事務所が移転したのだろうかと思ったほどでした。

その場で調べてみると、営業時間は月曜日から金曜日の午後1時半まででした。つまり、私が窓口に着いたときには、もう閉まっていたのです。調べずに行った自分も悪かったとはいえ、

「せめて2時までは開けていてほしい〜!!」と思ってしまいます。

スペインでは、こういうことが時々あります。こちらの都合どおりにはいきません。分かっているつもりでも、実際に目の前でゲートが閉まっていると、やはりがっかりします。

仕方がないので、カルメンたちと合流しました。二人はすでにバルに入っていました。ロンダまで来て、用事が空振りに終わったとしても、そこで終わらないのがスペインらしいところです。

こちらのバルで


奥にレストランもあります。

パティオもあります。

まずはビールを一杯飲み、タパスを少し食べました。

そのあと、私は買い物があったので、少し別行動をしました。二人はその間に別のバルへ移動していて、私も買い物を終えてから合流しました。

そこでまたビールを一杯。

この先のバルで

昼のロンダで、目的の窓口には間に合いませんでしたが、友人たちとバルで過ごす時間は悪くありませんでした。





ただ、ビールを二杯飲むと、私はすっかり気持ちよくなってしまいました。帰りの車の中では、申し訳ないと思いながらも、かなり眠ってしまいました。運転してくれる人がいるというのは、本当にありがたいことです。

村からロンダへの道では、まだあちこちで工事が続いていました。少し前の嵐で、道路のあちこちに崖崩れがあり、その修復工事が続いているのです。

途中には、片側通行を整理する人も立っていました。村の知り合いの姿もありました。

けれど、私たちが帰るころには、工事の人たちはもういませんでした。こちらでは朝早く、たぶん7時か8時ごろから働き始めて、午後3時ごろには仕事を終えるのだと思います。

暑さのことを考えると、それも当然なのですが、帰り道に誰もいない工事現場を見ると、「この工事はいつ終わるのだろう」と少し気になります。

村に戻ってからは、少し休んで、少しだけ仕事をしました。

そして、この日は金曜日です。夕方から夜にかけて、友人たちが集まるバルへ向かいました。

昼間は友人たちとロンダへ出かけ、バルで過ごし、夜はまた村のバルへ行く。特別なことをしたわけではありませんが、楽しい金曜日になりました。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。