昨夕、友人たちと村のバルへ飲みに出かけました。春の夜は気持ちがよく、外で過ごすにはちょうどよい季節です。本来なら、そんな時間は一週間の始まりに向けて気分を整えてくれるはずでした。
ところが、この日は少し違いました。
お酒を飲んだこともありましたが、それ以上に、人と話すことでどっと疲れてしまったのです。朝は二日酔いに加えて、体の芯からだるいような感覚が残り、午前中はほとんど何も手につきませんでした。
なんとかブログを一本書いたものの、それだけで精一杯。午後から仕事を始め、夜まで続けましたが、最後は早めに切り上げて眠ることにしました。
たまにあります。体より先に、気持ちのほうが疲れてしまう日が。
バルという場所は、本来とても好きです。
誰かと笑いながら過ごし、ときには少し真面目な話をし、グラスを片手に時間がゆっくり流れていく。スペインの暮らしの魅力は、そんな何気ない社交の時間にもあると思っています。
けれど、その夜はひとりの友人に完全に主導権を握られてしまいました。
その人はとにかく話すことが好きで、一度話し始めると止まりません。こちらが相づちを打つ間もなく、次々に話題が変わっていきます。しかも会話というより、ほとんど一方通行です。
内容も決まっていて、政治、スペインの歴史、そして家族の話。その三本柱が延々と続きます。
悪い人ではありません。ただ、聞く側にかなりの体力が必要なのです。
さらに、その友人は英語で話します。
英語が上手ではない、という意味ではありません。むしろ十分に話せる人です。ただ、母語のリズムや発音が強く残った英語は、聞き手にとって想像以上に集中力を使います。
これはスペイン人に限った話ではなく、日本人にも同じことが言えるでしょう。誰でも母語の音に引っぱられて外国語を話します。
ただ、スペイン語話者は声量があり、感情表現も豊かです。そこへ勢いよく長い話が加わると、静かに飲みたい夜には少々刺激が強すぎます。
ネイティブの英語なら聞き取りにくくても、表現そのものが勉強になったり、音の流れを楽しめたりします。しかし、この日は「理解するために集中する」時間がずっと続き、気づけばかなり消耗していました。
しかも、その人は一対一で話すのを好みます。
皆で輪になって会話を楽しむというより、誰かひとりを捕まえて話し込むタイプです。大人数で集まっていても、誰が次の相手になるのか、なんとなく空気で分かります。
私はその癖を知っているので、できるだけ自然に距離を取ります。席を少しずらしたり、別の会話に加わったり。けれど、油断するとすぐに捕まります。
その夜も、まさにそんな感じでした。
バルで飲むというのは、お金も時間も使います。翌日に疲れが残れば、健康まで少し削ることになります。
それでも「行ってよかった」と思える夜なら、もちろん価値があります。笑って帰れれば、それで十分です。
ただ、この日はそうではありませんでした。
週の始まりの月曜日に、負のエネルギーまで引きずってしまったような一日。こんなスタートは、できればしばらく遠慮したいものです。
それでも、こうして書いてしまえば少し気が晴れます。愚痴もまた、暮らしを整える小さな方法なのかもしれません。

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