午後二時半ごろまでに、体に感じる揺れは一度だけでした。
もしかすると、気づかないほどの小さな揺れはあったのかもしれません。それでも、はっきりガタっと分かったのは一回だけだったことに、ほっとしています。
お天気がずっと悪かったこともあり、しばらく車を動かしていませんでした。バッテリーが上がっていたらどうしよう、と少し緊張しながらキーを回すと、無事にエンジンがかかりました。その音を聞いてホッとしました。
せっかくなので、村の外へ出てみることにしました。ロンダ方面へ向かう道です。
途中の集落では土砂崩れの被害が出ていて、隣村も同じ状況でした。ベノアからロンダへ向かう道は復旧した、という情報を見ていたので、こちらからも行けるかもしれないと期待していたのですが、まだ封鎖されたままでした。
引き返しながら、「やっぱりまだか」と思っていたところ、夕方になって村から連絡が入りました。午後に開通したとのこと。ただし、標識に従い、十分注意して走るように、と。
崖崩れはいつ再び起こるかわかりません。道が開いても、完全に元通りではないのだと改めて感じます。
そんな一日の合間に、思いがけず心を和ませてくれたのが、一匹の小さなお猿さんでした。
千葉県市川市で保護・飼育されている「パンチ君」というニホンザルの動画が流れてきたのです。人の手で育てられ、群れへ戻る練習をしている最中だとか。
いつもオランウータンのぬいぐるみを抱えていて、そのぬいぐるみと一緒に眠り、群れの中でも引きずるようにして持ち歩く姿が、なんともいえず愛らしいのです。
アルゴリズムは正直で、一つ見れば次々に関連動画が流れてきます。
そのぬいぐるみはIKEAの商品だそうです。日本のIKEAが寄付をしている写真も流れてきました。
すると、スペインのIKEAでも「パンチ君のママ」として紹介されていました。SNSの広がりは本当に早い。小さな村の出来事も、遠い国の動物園の話題も、あっという間に世界を巡ります。
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| お母さんは一人だけじゃないよ |
動画の中で、パンチ君がぬいぐるみを奪われることはありません。ほかの猿たちも、特別にいじめる様子はないように見えます。
育ての親でもある餌を配る飼育員さんに飛びついて甘える姿を見ると、群れの仲間たちも「少し特別な存在」だと感じているのかもしれない、そんな素人なりの想像をしてしまいます。
猿といえば、ここからそう遠くない場所にもいます。
その場所はコルテス村から車で1時間半ほどに位置するイギリス領のジブラルタルです。
(2013年ジブラルタルのミュージックフェスに行ったときのブログ https://kookstacortes.blogspot.com/2013/09/blog-post_7.html)
スペイン本土には野生の猿はいませんが、ジブラルタルの岩山には「バーバリーマカク」という種類の猿が暮らしています。ニホンザルによく似ているんです。
昔ロープウェイで上へ登ったとき、間近で見かけたことがありますし、メインストリートのショッピング街に降りてくることもあります。かわいい顔をしていますが、野生動物。油断は禁物です。
子どもの頃、子ども会の遠足で猿山に行った記憶もあります。一人の男の子の荷物が取られてしまったので、安全のために外ではなく、結局バスの中でお弁当を食べました。
さらに昔、添乗員として働いていた頃に宮崎を訪れ、猿の多い場所へ行ったような気もしますが、記憶はもう曖昧です。
今日は朝こそ風が強く吹いていましたが、空は澄み渡る青空でした。気温は十九度まで上がり、午前中の強風も午後にはやみました。明日も良い天気の予報です。
嵐と揺れで傷ついた土地が、少しずつ静かに癒えていくようです。
そして、道が開いたように、私たちの気持ちも少しずつ、前へ進んでいけますように。
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| アーモンドの花 |
最後までお読みいただきありがとうございました。




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