朝は、隣村のヒメラ・デ・リバルからコルテスの駅まで、みんなでハイキングに行く予定でした。
普通に歩けば2時間ほど、のんびり歩けば2時間半くらいの道のりです。走るような速さで歩く人なら、もっと早く着くのかもしれません。
朝8時15分、村のガソリンスタンドで待ち合わせでした。私は今、車がないので、そこから友人の車に乗せてもらうことになっていました。
この日の朝は曇り空。8時ごろには雨が降るという予報で、家を出たころには少しぱらついていましたが、本格的には降っていませんでした。
遅れないようにと早めに家を出ました。ガソリンスタンドまでは下り坂なので、歩いて15分ほどです。案外早く着き、みんなを待っていたのですが、その時点ですでに少し疲れていました。
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| ガソリンスタンドからの景色 |
前日はプールで泳ぎ、その後は友人たちと飲んでいます。家に戻ってからはのんびりしていたものの、あまりよく眠れず、どうやら疲れが残っていたようです。
やがてみんなが集まってきましたが、これから2時間も歩くことを考えると、とても行けそうな気がしません。
「やっぱり今日は帰ります」
そう言って、一人で引き返すことにしました。
帰りは当然、ずっと上り坂です。これがなかなかきつい。ゆっくり歩いて家まで戻るころには、もう十分に運動をした気分になっていました。
ハイキングには行かなかったものの、往復しただけで、この日の運動としては十分です。
ガソリンスタンドから村へ戻る道沿いには、色々な果物が実っています。ザクロやイチジクもあります。もちろん多くは人の家の庭や畑にあるものですが、そんな実を眺めながら歩いていると、夏の終わりを感じます。
途中には、野イチゴのような小さな実もありました。昔、何か別の名前で呼んでいたような気もするのですが、どうしても思い出せません。
ほんの5粒だけ摘んで帰りました。
まだ8月ですが、朝晩はすっかり涼しくなってきました。少しずつ秋の味覚も楽しめる季節になっています。
そして夜。
友人から連絡があり、8時半過ぎに家を出ました。この時間でもまだ外には明るさが残っています。
ただ、気温はかなり下がっていました。Tシャツにカーディガンを羽織り、さらに少し厚手のジャケットまで持って出ました。
出かけたころはそれでちょうど良かったのですが、太陽が完全に沈むと、一気に寒くなりました。
まるで11月です。
つい数日前まで、夏祭りの暑さの中を歩いていたとは思えないほどでした。
それでも外でビールを飲みながら、ローラと息子君と3人で色々な話をしました。
この夜、一番笑ったのは、将来の話です。
ローラはマドリッドに家族の大きなピソを持っています。私も以前行ったことがありますが、本当に広い家です。彼女には姉妹が多く、その家で姉妹たちと暮らしています。
そこから話がどんどん広がって、
「みんな年を取ったら、ここで一緒に暮らせばいい」
という話になりました。
ローラの姉妹たちに私まで加わり、女性5人で老後を過ごすというのです。
すると息子君が、
「僕がちゃんとケアマネージャーになって面倒を見てあげるよ」
と言い出しました。
想像しただけでおかしくなり、3人で大笑いしました。
ローラのお姉さんたちも、とにかくよく喋ります。スペイン人はもともと話好きですが、彼女たちはその中でもかなりのお喋りです。
そんな女性たちの中に私まで入ったら、きっと大変です。
「私はスペイン語で『No entiendo, no entiendo(分かりません、分かりません)』って言うわ」
そう言うと、
「だったら一緒においで」
と言われ、またお腹を抱えて笑いました。
帰りは3人で歩きました。
途中、キオスクでチョコレートのような小さなお菓子を買い、みんなで歩きながら食べました。
私の世代は、日本では歩きながら物を食べることに少し抵抗があります。いわゆる「立ち食い」は、あまり行儀の良いことではないと教えられてきた世代です。
ところが、こちらにいると、みんな気にせず歩きながらお菓子を食べます。時にはビールを片手に歩いている人もいます。
私もいつの間にか、そんなことを一緒にするようになってしまいました。
朝はハイキングを諦めて家に帰り、夜は寒さの中を友人たちと笑いながら歩く。
今日も楽しい一日でした。




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