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【村の行事】2026年
祝日8月15日(土) 、ロメリア祭 6月6日(土)

2026/06/16

6月9日(火) 手紙を残すこと、燕を眺める夕方

この日は急ぎの仕事が入ってこなかったので、前から話に出ていた友人のプロジェクトを少し手伝うことにしました。

友人の家には、おばあさんたちが残した手紙がたくさんあるそうです。それをきちんとデジタル化して、読みやすい形で残したいという話でした。

古い手紙は、ただ保管しておくだけでも意味がありますが、時間がたつほど紙は傷み、字も読みにくくなっていきます。せっかく残っているものなら、今のうちに整理しておいた方がいいのだと思います。

まずは、どんな順番で進めるかを考えました。手紙に番号をつけ、表と裏を分けて写真を撮り、原文に忠実な文字起こしを作る。そのあと、読みやすく整えたスペイン語版を作り、必要なら日本語や英語にも訳していく。

そういう大まかな流れを、チャッピーにも相談しながら組み立てていきました。

こういう作業は、最初の枠組みが大事です。あとから見返した時に、どの手紙がどれなのか分からなくなると困ります。写真の名前の付け方、保存の仕方、読めない文字をどう扱うか。細かいことのようですが、最初に決めておくと、その後の作業がずいぶん楽になります。

ただ、そこでひとつ悩みました。手紙の写真を何で撮るかです。

手軽なのはスマホです。撮ったあとに転送するのも簡単ですし、作業の流れも早くなります。でも、できるだけ良い画像で残したいと考えると、私のスマホで十分なのか少し不安もあります。

手元にはカメラもあるので、どちらを使うのがいいのか、まだ考えているところです。

古い手紙を残す作業というのは、ただの整理ではありません。誰かが誰かに宛てて書いた言葉を、今の時代にもう一度すくい上げるような作業です。そんなことを考えながら、午後を過ごしました。

そのあと、散歩に出ようかと思ったところで、スーパーの閉店時間が近いことに気づきました。これは先に行かなければと思い、急いで外へ出ました。

途中、いつも行く近くのバルの前を通りました。少し寄ろうかとも思ったのですが、仲よく話せる人が見当たらなかったので、そのまま通り過ぎました。

村では、だいたいの人が顔見知りです。それでも、その日に一緒に話したい人がいるかどうかで、足を止めるかどうかが変わります。

スーパーでは、家で飲むためにビールを2缶買いました。そのまま帰るつもりで歩いていたのですが、ふと、村役場前にあるバルのことを思い出しました。しばらく行っていなかったので、久しぶりに寄ってみることにしました。

閉まっているかと思ったら、開いていました。せっかくなので外の席に座り、1杯だけ飲むことにしました。

そこは村役場の建物の近くで、毎年この時期になると燕の巣がたくさんできます。あらためて見上げると、今年もたくさんの燕が飛び交っていました。

今年は少し遅かったのかもしれません。ずっと天気が悪かったことも関係しているのでしょうか。気がつけば、ピーチクパーチクとにぎやかに鳴きながら、何羽もの燕がものすごい速さで空を行き交っていました。

燕を見ていると、私は時々、海のイルカのようだと思います。

イルカは一直線に泳ぐだけではありません。勢いよく進んだかと思うと、跳ねたり、曲がったり、遊んでいるように見えることがあります。

燕もそれに少し似ています。まっすぐ飛んでいるようでいて、急に方向を変えたり、建物の間をすり抜けたり、空中で何かを楽しんでいるように見えるのです。

もちろん、実際には餌を探しているのかもしれません。巣に戻る途中なのかもしれません。それでも、こちらがぼんやり眺めていると、ただ生きているだけでなく、空を楽しんでいるように見えてきます。

帰り道にもツバメの巣がたくさんあります。

スペインの村に暮らすようになってから、自然を近くに感じることが増えました。村役場の前のバルに座っているだけで、燕の巣があり、鳥たちが飛び回り、季節が少しずつ進んでいることに気づきます。

旅行でスペインを訪れると、町並みや食事、歴史的な建物に目が向きます。それももちろん楽しいものです。でも、こうした何気ない夕方の風景にも、スペインの暮らしらしさがあります。

家に戻ってから、スーパーで買ったビールを1缶だけ飲んで、一日を終えました。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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