今日はコスタ・デル・ソルの海沿いの町へ向かいました。ここから車でおよそ1時間半の道のりです。
高速道路に出るまでの山道では、ところどころで倒木が切られ、脇に積まれていました。嵐の爪痕が、まだはっきりと残っています。幹の断面は生々しく、あの風の強さを物語っているようでした。
この山道からは、下に流れる川を見下ろせる場所があります。川岸の高い位置まで泥の跡が残り、「ここまで水が来たのだ」と一目でわかります。
小さな橋を渡るとき、ゆっくり走る車窓からの景色。その川は、夏になれば干上がってしまうこともあるのに、今は茶色く濁った水が勢いよく流れています。まだ山からの水が下り続けているのでしょう。
一緒に行った友人の家族は、内陸のほうに住んでいますが、そこでも山からの水が家の中に入り込んだところが多くあったそうです。今回の雨が、いかに広い範囲に影響を与えたかがわかります。
ふと見ると、ところどころにアーモンドの花が咲いていました。私たちの村では、満開になる前に雨で傷んでしまい、例年のような見事な景色は見られませんでした。
でも、山の向きや日当たりによって開花の時期は微妙に違うようで、道沿いの斜面には、やわらかな白や淡いピンクがまだ残っていました。荒々しい嵐のあとにも、季節は確かに移り変わっているのだと感じます。
そして、高速道路に入る手前の直線区間。ここには速度チェックのカメラが設置され、以前は時速100キロほどで流れていた道が、今は60キロ規制になりました。
日本なら少しくらいオーバーしても大目に見られるのかもしれませんが、ここではそうはいきません。時間には余裕があったので、景色を眺めながらのんびりと進みました。
高速に入って20分ほど走ると、いつものサービスエリアがあります。そこのカフェテリアで朝食をとりました。
月に一度行くかどうかという頻度なのに、ウェイトレスさんは私たちのことを覚えていてくれます。珍しい組み合わせの二人組だからでしょう。
嵐の話をすると、カフェテリアの天井からも相当な雨漏りがあったそうです。さらに地震もあったとか。ただ、私の住む地域ほどの揺れではなかったようでした。
本当は、来週か再来週に行く予定でした。けれど、友人の家の管理会社から一本の連絡が入ります。
「隣の家に水が流れているようだ」と。
嵐の直後だけに、もしかして前回行ったときに窓を閉め忘れただろうかと胸がざわつきました。
さらに、庭の手入れを担当しているガーデナーが鍵を紛失したという知らせも。草刈りの最中にポケットから落としてしまったらしいのです。合鍵を用意する必要もあり、急きょ現地へ向かうことになりました。
家に着き、ガーデナーの方と合流して中を確認しました。窓はきちんと閉まっていて、室内に大きな被害はありません。ただ、問題はテラスでした。テラコッタタイルの継ぎ目が傷んでおり、そこから雨水が染み込み、隣家へ流れた可能性があるとのこと。
以前、コミュニティで修繕するかどうか話し合われた箇所ですが、費用の問題で結局は各自対応になった部分です。正式な連絡が来れば、保険会社に相談することになるでしょう。ひとまず状況確認と鍵の手配を済ませ、簡単に掃除をして家を後にしました。
せっかく海辺まで来たのですから、そのまま帰るのも惜しく、
デパートのEl Corte Inglésに立ち寄りました。場所は華やかな港町Puerto Banús。
高級ヨットが並ぶマリーナ、ブランドショップが続く通り。歩いている人たちもどこか非日常的で、豊かさの匂いが漂っています。
デパートでは春物の洋服を眺め、
最後は食料品売り場へ。以前より減ってしまったアジア食材の棚から、お豆腐ともやし、うどんを購入しました。日本の三倍ほどの値段でしょうか。それでも手に取ってしまいます。
それにしても、この日の天気は見事でした。
あの嵐が嘘のような青空。風もなく、光がやわらかく街を包んでいます。
朝は冬の冷たさだったのに、途中では春のように暖かくなり、海辺では夏の気配すら感じ、帰宅する頃にはまた秋のような空気。そして日が落ちると冬。まるで一日のうちに四季を巡ったようでした。
村に戻ってからはバルへ。最初の店でタパスをつまみ、その後もう一軒。
昼間の陽気とは打って変わって、夜風は冷たく、結局また冬物の上着をしっかり羽織ることになりました。最近はそれほど飲めるわけでもなく、ビールを数杯で切り上げて帰宅。
数日前まで、嵐と水の心配で気持ちが重くなっていたのに、この日はまるで別世界のような穏やかさでした。
自然の厳しさも、陽光のやさしさも、どちらも同じ場所にあるのだと、あらためて感じた一日でした。
最後までお読みいただきありがとうございました。















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