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【村の行事】2026年
祝日8月15日(土) 、壁のないフェスティバル 8月14日(金) &15日(土)、夏のフェリア8月20日(木) 〜23日(日)

2026/08/27

8月14日(金) 懐かしいケンブリッジと、パソドブレの夜

日本はお盆休みに入っているため、日本にいる方たちの仕事をヨーロッパ在住組でカバーする一日でした。洗濯をしながら仕事を進め、夜に出かけられるよう、昼間はいつもより少し頑張りました。

友人からは「飲みに行こうよ」と連絡が来ていましたが、それにはひとまず返事をせず、まずは仕事です。

夕方になって外へ出ると、村のメインストリートでは子どもたちのための催しが開かれていました。

毎年この時期に行われるもので、昔ながらの遊び道具が通りに並び、子どもたちが自由に遊べるようになっています。


今のように電子機器を使ったものではなく、昔からある素朴な遊びです。こういう風景が今でも村の行事として残っているところは、やはりいいなと思います。

その後、しばらく村を離れていたスペイン人の友人が遊びに戻ってきていると聞き、会いに行きました。少し話した後は、今度はイギリス人の友人たちのグループに合流して一杯。

そこには、村に住む友人を訪ねてケンブリッジから来ていた家族もいました。

「ケンブリッジから来た」と聞いて、思わず、

「私、昔ケンブリッジに住んでいたんですよ。あなたが生まれるずっと前だけど」

と話すと、そこから一気に昔話になりました。

彼はパンティングの仕事をアルバイトでしていたそうです。ケンブリッジといえば、川を平底舟で進むパンティング。私もやったことがあるので、「した、した」と懐かしく話しました。

ケンブリッジは、私が初めてイギリスで暮らした町です。

当時はキングス・カレッジの敷地にも自由に入ることができました。建物の中を好き勝手に歩けるわけではありませんが、敷地を歩いたり、礼拝堂を見に行ったりした記憶があります。今では観光客も増え、入場料も必要ですし、セキュリティもずっと厳しくなっているのでしょう。

もう一度行ってみたい気持ちはあります。

けれど同時に、行きたくない気持ちもあります。

今行けば、昔の記憶が新しい景色で上書きされてしまいそうだからです。私の中に残っているケンブリッジは、あの頃のままでいてほしい気もします。

最初の4か月ほどはホームステイをしていました。その後、何度か住む場所を変えています。

一時期住んだシェアハウスは、それほど環境の良い地域ではなく、窓の向かいにはタトゥーショップがありました。少し怪しげな雰囲気の場所でしたが、それも今となっては懐かしい思い出です。

その後、語学学校を変え、学校の近くにある大きな家の最上階へ移りました。そこには学生用の部屋が三つあり、キッチンとバス・トイレは共同でした。

下の階には家主の家族が暮らしていましたが、毎日のように料理のいい匂いが上まで漂ってきます。

「やっぱり裕福なお宅は、毎日いいものを食べているんだな」

そんなことを思っていました。

その家で、初めて知ったこともあります。

夏休みになると、家族はアメリカの一家と家を丸ごと交換するというのです。こちらの家族がアメリカへ行って相手の家に住み、アメリカの家族はこちらへ来て、この家で夏を過ごします。

そのため夏休みの間は、学生は全員出ていかなければなりませんでした。

今なら家を交換して滞在するサービスもありますが、当時はインターネットで簡単に相手を探せるような時代ではありません。おそらく知り合いか、そのまた知り合いだったのでしょう。

日本人だった私には、自分の家を丸ごと誰かに貸して、自分も相手の家で暮らすという発想そのものが新鮮でした。

なるほど、こうすればお互い宿泊費がかかりません。

「外国では、こんなこともするんだ」

と驚いたことを、今でも覚えています。

私はその夏にケンブリッジを離れ、ロンドンへ移りました。

そんな昔のことを、スペインの小さな村で、偶然ケンブリッジから来た人と話すことになるとは思いませんでした。遠く離れた場所の名前を聞いただけで、昔の風景が次々と戻ってくるものです。

そうして話しているうちに、夜もすっかり更けてきました。

この週末、村ではちょっとしたお祭りが続きます。本番の大きな祭りは翌週なのですが、8月15日の祝日を挟んだこの数日間にも様々な催しがあります。

この夜は役場前の広場にバルが設けられ、村の吹奏楽団の演奏がありました。

最初に流れてきたのはパソドブレです。

これが、たまらなくいいのです。

今が1950年代だと言われても、そのまま通用しそうな景色が目の前に広がります。華やかなのにどこか古めかしく、スペインらしい。こういう雰囲気が私は好きなのだと思います。

昼間には昔ながらの遊びで子どもたちが遊び、夜になれば広場で村の楽団がパソドブレを奏でる。

その後も音楽を聴きながら皆で飲み、気がつけば私もすっかり酔っ払っていました。

帰りはかなりフラフラです。

よく家までたどり着いたものだと思います。

玄関を入った後は、ほとんどバタンキュー。

仕事から始まり、子どもたちの遊びを眺め、久しぶりの友人に会い、思いがけずケンブリッジの昔話をして、最後はパソドブレとお酒。

そんな金曜日でした。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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