夜になると、驚くほど涼しい風が吹いています。ヨーロッパ各地では厳しい暑さが続いているようですが、この村の夜は別世界のようです。
7月29日は、私にとって忘れられない日でもあります。かつて一緒に暮らしていた愛犬、モンスターが生まれた日です。
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| モージョー、モンスター、トラちゃん |
うちで生まれたので、文字どおり私の手の中に落ちてきたようなものでした。母犬のトラちゃんが私をじっと見つめるので、急いで羊膜を破り、子犬をトラちゃんのそばに置いたことを今でもよく覚えています。
その年の夏も、ヨーロッパは大変な暑さでした。
モンスターは、それから12年間を私と一緒に過ごしました。元夫が「モンスター」と名付けたのですが、私がその名前で呼ぶのは、何かを叱る時くらいでした。普段は「もんたーちゃん」や「モンスィー」など、少しずつ呼び方を変えていました。
本当に大好きな犬でした。母犬のトラちゃんも、私にとってかけがえのない、可愛い犬でした。
犬たちと過ごした時間は、私に愛することを教えてくれた12年間だったように思います。7月29日が来るたびに、モンスターが生まれた日のことや、一緒に暮らした日々を思い出します。
そんな思いを抱きながら過ごした一日でしたが、夕方には車検へ行く予定がありました。
スペインの車検は「ITV」と呼ばれています。私はつい英語とスペイン語を混ぜたような発音をしてしまい、スペイン人にもイギリス人にも聞き返されることがあります。
そのたびに、かつて香港で数字を言う時に英語と広東語が混ざり、相手に不思議そうな顔をされたことを思い出します。
長く外国語に囲まれて暮らしていると、時々どの言葉の発音なのか、自分でも分からなくなることがあります。
今回は再検査です。前回指摘されたタイヤとヘッドライトを直し、夜8時前の予約に合わせて出かけました。
検査場まではどこにも寄らず、検査を受けると、そのまま村へ戻りました。結果は無事に合格です。これで、また1年間は安心して車に乗ることができます。
村に戻ると、友人たちがプールのバルにいるというので、そこをこの日の最後の目的地にしました。ちょうど誕生日を迎えた人もいて、皆で話をしながら、ビールを飲み、ピザを食べました。
昼間の暑さが和らぐと、村の人たちは一斉に外へ出てきます。テラスには人が集まり、あちこちから話し声が聞こえてきます。夏の夜らしい、にぎやかでありながら穏やかな時間です。
モンスターも、晩年の夏はよくバルコニーで眠っていました。私もその横に寝ていました。家の中には昼間の熱がこもるため、涼しい外の方が過ごしやすかったのでしょう。
私は蚊に刺されながら眠っていましたが、モンスターはバルコニーから外を眺めるのを楽しんでいるようでした。
今夜も村にはたくさんの人が出ていて、空にはきれいな月が浮かんでいました。その景色を見ていると、モンスターもここから同じように村を眺めていたのだろうと思います。
大切な思い出に浸り、車検にも無事合格し、最後は友人たちと楽しく過ごすことができました。懐かしさと安堵が静かに重なる、夏の一日でした。




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