今朝は、昨日に続いて風ひとつない静かな朝でした。
雲一つない青空が広がり、山の向こうまで澄みきった冬の光に包まれています。ただ、空気はぐっと冷たく、手袋なしでは指先がすぐに冷えてしまうほど。顔もひんやり、耳まで冷たくなるような気温で、冬が確かに来ているのを感じます。
昨日も良い天気だったのですが、木曜日に仕事を休んだため、金曜日は朝からバタバタ。お昼頃に友人から「バルに行かない?」と誘いがあったものの、どうしても出られませんでした。
こちらの人たちは金曜日になると、本当に仕事を早く切り上げてバルへ一直線。
このあたりでは金曜の午後は「ちょっと早めに切り上げて遊びに行く日」という雰囲気が今も自然に残っています。
日本にも似たような取り組みがありましたよね。
たしか「プレミアムフライデー」。2017年に始まった、月末の金曜日は午後3時に退社して買い物や旅行を楽しもうというキャンペーン。当時はテレビでもよく取り上げられていましたよね。その頃一時帰国していました。
その後、日本では定着したのでしょうか?
それとも死語になったのでしょうか?
スペインでは同じようなことが政策でもなんでもなく自然と文化として根づいているところに、お国柄だなあと感じます。
■ 金曜の夕方、友人たちとバルへ
夕方になると、また別の友人から連絡がありました。
「8時半にみんなで集まるから来ない?」と。
けれど彼女自身はそんな時間まで待てないと言い、先に会おうという流れに。最初は6時と言い出したので、「いやいや、2時間も待っていたら8時半には飲めないじゃない」と笑って返し、結局6時半に落ち着きました。
まず向かったのは、プール横のバル。そこでは別の友人にも久々に会えて、近況をあれこれと話すことができました。
彼は今、隣村の家でお母さんと一緒に暮らしています。お母さんは数年前にイギリスへ戻ったのですが、もう一人の息子さん家族とうまくいかず、再びこちらへ戻ってきました。
80代前半で、体は元気。普通の生活も送れるのですが、ただひとつ——
「薬を飲む」ということだけ、どうしても忘れてしまう。
1日3回の服用があるため、彼は外出していても必ずその時間には家に戻らなければならず、なかなか大変そうです。最近は記憶が少しずつ薄くなってきているとのこと。
スペインに戻ってきた直後に一度会いに行ったのですが、その後は行けていません。車で15分、信号ひとつない道の15分なので、近いようでいてつい足が向かない距離です。
彼女は私の前では、人生の先輩らしいしっかりした一面が表れ、とても魅力的な女性になります。でも息子さんの前では甘えてしまい、まるで「女の子」に戻ったようになってしまうのです。
そのあたりが、イギリスの息子さん家族とうまくいかなかった理由かもしれません。どこの国でも家族の問題はなかなか難しいものですね。
■ 村の端のレストランへ
イギリス人の友人とはそこで別れ、私たちは村のもう一つの端にあるレストラン「モンテレス」へ移動しました。
金曜の夜だというのに人はほとんどおらず、ただテーブルはきれいにセットされていたので、きっと土曜日の今日の昼にグループ客でも入ってるのだろうという雰囲気。
来週末は3連休なので、きっと皆さん外出は控えて家で静かに過ごしているのでしょう。
私は昼間にしっかり食べてしまっていたので、ビール数杯とタパスを1つだけ。
全員で6人、一人は若者の息子ちゃん、話題は自然と同年代ならではの方向へ。
■ 懐かしの「フレンズ」から、若い世代の話題まで
私が話したのは、90年代のアメリカの名作ラブコメ「フレンズ」の話。香港にいた頃、リアルタイムで夢中で観ていました。
若い世代も知っているようで驚きました。今はどこで観るのでしょうね。私はイギリスの番組をFire Stickで観ていますが、彼らはまた別の方法で楽しんでいる様子。
そこから話は広がり、
『アリー・マックビール』
『フレイジャー』
『ER』
など、昔のコメディなどの話で盛り上がりました。
当時、特に私が驚いたのは、『アリー・マックビール』のオフィスでは男女兼用トイレが普通に描かれていたこと。
「ニューヨークってそんなことになってるんだ、凄いな〜、でも私は絶対無理」、と感じたことを思い出しました。
息子ちゃんに「90年代からウォーク文化が始まってたんだね」と言われ、たしかに今思えば…と妙に納得してしまいました。
■ 若い人から学ぶ
その息子ちゃんと話していると、いつも新しい情報をもらっています。
私は最近ブログを再開しました。
愛犬が天国に行くまではほぼ毎日更新していたのですが、その後は年に数記事しか書かない年もあるほど。
「これではいけない」と思い、短時間で書ける方法を工夫しながら、また書き始めています。
ブログはBloggerを使っていますが、スマホで見るとホームに5記事のリストが表示されますが、次の矢印をクリックすると、1記事しか出ないのです。私としては5記事のリストを表示させたい。
この不便さをChatGPTに相談したことを話すと、息子ちゃんは「自分はカーサーを使ってるよ。これいいよ」と教えてくれました。
若い人と話すと、「私の時間がフレンズの時代で止まってしまっている」ことに気づきます。あの頃が一番華やかだったのも事実。でも、立ち止まってばかりはいられない。新しいものを知るのは、いつだって楽しいものです。
■ 土曜の朝はチュロス
土曜日の朝は村全体が静かで、まだみんな寝ているのでしょうか。
さっきまで冷たかった空気が、日差しで少しずつ温まってきました。
これから、温かいチュロスでも食べに行こうと思います。





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