今朝は曇り、昼頃からずっと雨が降っています。
明日も雨の予報だそうです。
外が静かで、家の中にこもるにはちょうどいい一日です。
そんな日に、スペインドラマ、「Cuéntame cómo pasó」の第一話を見ました。
2001年から2023年まで、23シーズンの長寿テレビドラマです。
見終わってからしばらくは画面を止めたまま、余韻に浸っていました。
教室の壁にあったもの
物語の舞台は1968年。
スペインがまだ フランシスコ・フランコ政権下にあった時代です。
ドラマの中で小学校の教室が映ったとき、思わず「ああ、これだ」と感じました。
教室の黒板の横には、フランコの写真と、十字架にかけられたイエス・キリストが飾られています。
以前、友人が話してくれたことがあります。
フランコ時代に小学生だった彼女の教室にも、同じようにその二つが掲げられていて、先生が入ってくると、そこに向かって皆んなで十字を切ったそうです。
その話を思い出しながらドラマを見ていると、
「ああ、友人が言っていたのは、これだったのだ」と、
点と点がつながるような感覚があり、少し感動しました。
ユーロビジョンが特別だった頃
第一話には、ユーロビジョン・ソング・コンテストの話題も登場します。
現代のユーロビジョンは、参加国も多く、価値観や表現の多様性が前面に出ていたりして、時に大きな議論を呼ぶイベントになりました。
けれど、ドラマの時代のユーロビジョンは、もっと素朴で、特別な意味を持っていたように感じます。
1968年、Massielが「La, la, la」で優勝したことは、当時のスペインにとって、数少ない明るいニュースでした。
これを機にテレビが普及し、多くの家庭がテレビの前に集まり、同じ瞬間に同じ歌を聴き、同じ気持ちを共有した。
ユーロビジョンは、すでにこの頃から人々の生活の中にあったのだと、改めて感じました。
もう一度、このドラマに戻って
実はこのドラマ、スペインに来た当時少しだけ見たことがあります。
でも、そのときはスペイン語がほとんど理解できないし、時代背景の知識もなく、途中で見るのをやめてしまいました。
今、こうして改めて見てみると、当時とはまったく違うものが見えてきます。
これは単なるドラマではなく、スペインの現代史を、一つの家族の記憶として描いた作品なのだと。
子どもの視点、大人の迷い、政治と生活が分かちがたく結びついていた時代の空気。
それらが、派手さのない日常の会話の中に静かに流れています。
ゆっくり、少しずつ
スペイン語の勉強にもなるのでこれから続けようと思いますが、それ以上に、言葉の向こうにある「時間」を感じられるドラマです。
急いで見る必要はありません。
雨の日に一話、また別の日に一話。
その時代の空気を確かめるように、少しずつ見ていこうと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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