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【村の行事】2026年
祝日2月28日(土) Dia Andalucia、3月6日(金夜)〜8日(日) カーニバル

2025/12/12

12月11日(木) 雲海の朝に思う、青い村と人口ビーチ

今朝は谷間に雲海が広がっていました。


太陽が昇りはじめると、その雲がふんわりとほどけるように広がっていきます。

バルコニーにはタイムラプス用のカメラを設置していて、どんな映像が撮れているのか、あとで確認するのがちょっとした楽しみです。

この地域の秋冬は雨の季節。ひと雨ごとに草木はぐっと色を取り戻し、木々の緑もいっそう鮮やかになります。乾いた夏を越えたあとに訪れる、ちょっとしたご褒美のような景色です。

散歩の途中、公園では何やら新しい設備を取り付けている様子。どうやら子ども向けの短いジップラインのようで、作業員たちが鉄柱で枠組みを作っていました。こんな小さな村でも、時折こうして新しい遊具が増えます。完成が楽しみです。

■人工湖と冷たいビーチ、それからジップライン

このあたりでは、夏になると「サハラ・デ・ラ・シエラ」にある人工湖に出かける人が多くいます。私も昔はカヌーを楽しんだりしたものですが、ここ数年は水がかなり減ってしまい、湖というより広い空き地のように見える時期さえあります。

2018年撮影

湖の横には、山から流れ込む冷たい水を溜めた人工ビーチがあり、時間になると「はい、上がってくださーい」と声がかかり、次のアクティビティがはじまります。

上にジップラインがあり、子どもたちが歓声ととおに滑ってきます。水の上なので万が一落ちても大丈夫だと思います。山間に住む子どもたちにとってはとても大切な場所です。

今年の夏

■青い村フスカの“盛り上がり”と“その後”

村の話題といえば、少し離れた場所にある「フスカ」という村のことを思い出します。

10年以上前、あの 青い小人の映画(ソニーの『スマーフ』の世界観) にちなみ、村中の家をすべて青色に塗り替えたことで一躍有名になりました。

2023年撮影

白壁が当たり前のこの地方で、突然すべてが青。家々の壁にはキャラクターの絵が描かれ、映画のイベントも開催され、観光バスが何台も押し寄せた時期もありました。

けれど数年後、ソニーから著作権料の支払いを求められます。想像を超える額だったようで、村としては支払えず、結局キャラクターの絵はすべて消すことに。青い壁だけが残り、観光客は次第に減っていきました。

あの頃はまさに“お祭り”でしたが、ブームは長続きするものではありません。元の静かなアンダルシアの地方の村へと戻っていった姿は、ある意味自然なことかもしれません。

そんな村にも名物が。村の上を飛ぶようにジップラインがあるのです。いつかチャレンジしてみたいですが、心臓がもつかな〜。。。

■観光地になること、ならないこと

私の住む村は、普段は観光客がほとんどいません。イベントがあれば周辺村から人が来ますが、日常はとても静か。

ショッピングを楽しめる場所も少なく、特産品が少しある程度で、観光地らしさはあまりありません。

たしかに旅行者が多ければ経済は潤うのでしょう。でも、私はやっぱりこの「静けさ」が好きです。

スペイン南部の白い村も旅行者が多く訪れる有名な村があります。お店も多く、観光客でにぎわっています。その一方で、Airbnbなどの民泊が増えることで家賃が高騰し、町のバランスが崩れる例も少なくありません。

観光地としての魅力と、そこで暮らす人の快適さ。そのどちらを選ぶかで村の姿はまったく変わってしまいます。

■民泊が変わっていった時代の流れ

私自身、昔は家を貸していて、ニューヨークなど色々な国から来た旅行者と出会う楽しい経験もありました。当時は今よりもずっと緩やかで、予約も手続きも簡単。お迎えして家の説明をして、ドアの開け方のクセまで丁寧に伝える。バルに一緒にいったりもして、まるで友人が遊びに来たような嬉しい気持ちでお迎えしました。

今は鍵は外のロックボックスへ。到着時間も連絡不要で便利になりましたが、どんな人が入居するのか分からないという不安は、貸す側には残ります。それに最近は規制が厳しくなり、追加書類や社会保障の加入が必要になったり、費用も増えたりで「もうやらない」と言う人も増えています。

結果として、綺麗な空き家がぽつんと残ってしまうことも。

■村で家を借りる人、貸す人の事情

この村で最も合理的というか村人が切望する貸し方は、実は学校の先生向けの季節貸しです。

先生たちは9月から6月まで働き、夏は地元に戻るため家が空きます。7月・8月はこの地域の観光最盛期なので、短期で借りたい人が多いし、料金も高騰します。貸す側にとっても、需要と供給がぴたりと合う理想的なサイクルです。

一方で、長期契約は敬遠されがち。理由ははっきりしていて、

「入居したのに出ていかない」「家賃を払わない」

というリスクがあるから。

大家さんたちは慎重で、短期の労働者(下水道工事の職人など)に3か月だけ貸すという形も好みます。

■静けさの中で暮らすという選択

こうして村の様子を眺めていると、時代の変化がゆっくりと、しかし確実に届いているのを感じます。

それでも、ここには都会の喧騒とは異なる「音のない豊かさ」が残っています。

観光客がたくさん来る華やかな村もいいけれど、私はやっぱり、この静かな村のままでいてほしい。

そう思いながら、今日の空に広がっていく雲海を眺めていました。

最後までお読みいただきありがとうございました。



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