日本では今日は「冬至」ですが、スペインのカレンダーでは昨日が冬の始まりでした。
そんな冬の始まりの日は一日中雨が降り続き、体の芯まで冷えてしまいましたが、今朝は嘘のように雲ひとつない青空。
冬の朝の澄んだ空気と太陽の光はボカボカと体を温めてくれます。と言いたいとこですが、朝の9時半過ぎに散歩に出ると、手がかじかむほどの冷え込みでした。
私が住んでいるピソのキッチンにあるバルコニーは北東向き。冬になると太陽は右手に進み姿を見せなくなり、日の出が見られなくなります。でも今日からはその太陽も徐々に戻ってきます。冬になったとはいえ、太陽の方角の変化を思うと、静かな楽しみの一つです。
今日のスペインは、ロテリア・デ・ナビダ(Lotería de Navidad) の日。 クリスマス宝くじです。
年に一度の、国中がそわそわする特別な日です。
正規の宝くじ売り場で買えば1枚20ユーロ。バルなどで買うと23ユーロになり、差額の3ユーロはチャリティに回されます。
私は今年も1枚だけ購入しました。友人たち9人と「一人一枚ずつ買って、当たったらみんなで分ける」という恒例の約束。
先日、デパートのエル・コルテ・イングレス に行ったとき、宝くじ売り場があったので、もう1枚買おうかと一瞬迷いましたが、「どうせ当たらない」と思い直してやめました。
抽選は朝9時ごろから始まります。
機械で当選番号を抽出するのではなく、大きな丸い金網の中に番号の球が入っていて、それを一つずつ取り出して読み上げていきます。
その声を担当するのは、マドリッドの サン・イルデフォンソ学院 の子どもたち。独特の節回しで、番号と金額を歌うように読み上げるあのリズムは、何年聞いても不思議な響きを持っています。
抽選はお昼の1時ごろまで続き、バルではテレビをつけっぱなしにして見守るのが普通です。ただ、今日は月曜日。閉まっているバルも多く、少し静かな抽選日になりました。
この宝くじは同じ番号が何枚も発行されるため、当たると「どこで誰が当選したか」がすぐに知られてしまいます。プライバシーはほとんどありません。
「一等が出た」「ほかの人は4万ユーロ当たったらしい」
そんな噂が、あっという間に広がります。
友人の息子ちゃんの同級生の女性は、数年前にエル・カミーノ・デ・サンティアゴに歩きに行った時に買った宝くじでなんと、一等を当てたんです。賞金は1100万ユーロ。税金を引かれても約900万ユーロ。
今では世界中を旅し、その様子をSNSに投稿しています。村の人たちは、みんな彼女のことを知っています。
私たちはというと、クリスマスの宝くじで以前、9人で200ユーロ当たったことがありました。そのときは、みんなで小さな旅行に使いました。
大金ではなくても、「一緒に当たる」という体験そのものが、すでにお祭りなのです。
今日は誰もが少し落ち着かず、どこかそわそわしています。
「案外、近くの誰かが当たるかもしれない」
そう思うと、つい「1枚くらい買っておこうかな」という気持ちになる。
このスペインのクリスマス宝くじの抽選会は、単なるギャンブルではありません。
長い時間をかけて、子どもたちの声と独特のリズムで、国全体が一つの物語を歌い上げる、そんな音楽の祭典のような時間です。
当たっても当たらなくても、今日は特別な日。
冬の始まりの冷たい空気の中で、スペイン中が同じ歌声に耳を澄ませています。
そして私たちグループは10ユーロ当たりました。😁
最後までお読みいただきありがとうございました。




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