今日は朝からずっと雨でした。
気温もぐっと下がり、家の中は冷え冷えとし、小さな電気ストーブでは凍えそう。
午後になっても雨は続いていたのですが、ふと外を見ると、雲の切れ間からわずかに光が差し込み、バルコニーの向こうにくっきりと虹が浮かんでいました。
雨に濡れた山肌の上にかかる虹は、いつ見ても特別なものです。
そんな静かな午後、ニュースを眺めていて、最近よく耳にするアフリカ豚熱(ASF)のことを、一度まとめておこうと思いました。
🦠 ASFは人には感染しないとされている
現在スペインで話題になっているASFは、バルセロナ近郊の野生イノシシから感染が確認されたもので、いまのところ アンダルシアでの感染報告はありません。
ASFは豚やイノシシに感染する病気で、人への感染はしないそうです。
また、ウイルスは熱に弱く、調理の過程で不活化されることも広く知られています。
そのため、一般的な料理を通じて健康に影響が出る可能性はないと考えられているようです。
🍽 レストランのイノシシ料理について
秋冬の南スペインでは、イノシシ料理がレストランで食べられます。
ジビエ肉は通常、専門の処理施設で検査を受けてから流通し、飲食店へ届けられる仕組みになっています。
さらに、煮込みやローストなど、しっかり加熱される料理が多いことも安心材料です。
現時点では、イノシシ料理を控えるような通知も出ていません。
🐖 放牧イベリコ豚のこと
秋から冬にかけて、dehesa(デエサ)の樫の林を自由に歩き回り、どんぐりを食べて育つ放牧のイベリコ豚。
このあたりでは山歩きの途中でその姿を見ることもあります。
ときには、野生のイノシシがイベリコ豚の群れに紛れ込んでいることもあり、農家や行政はこうした接触に特に注意を払っているようです。
一方で、出荷される豚は健康状態の確認が行われ、処理の段階でも検査を経て市場に出るため、アンダルシア産の豚肉が現時点で影響を受けているという話は耳にしていません。
🦌 鹿には感染しないとされる
ここの山でもよく見かける鹿にはASFは感染しないとされています。
感染するのは豚やイノシシといった“イノシシ科”の動物だけで、鹿や牛、人には広がらないと説明されています。
✅ いま注意すべきこと・日常でできること
ASFは今のところアンダルシアでは確認されていませんが、野生動物の動き次第でいつ状況が変わるか分からない面もあります。
とはいえ、私たちが日常生活の中でできることは、それほど複雑ではありません。
・ 近くでイノシシなどの野生動物を見かけても、むやみに近づかない・触らない
・ ゴミや食品の残りはしっかり密閉して捨て、野生動物を寄せつけないようにする
・ ペット(特に犬)と森や山へ入るときは、動物の死骸や残飯に近づけないように気をつける
特別な対策というよりも、日ごろの小さな心配りが野生動物や家畜を守ることにつながるという印象です。
不安なニュースが続くと気持ちも揺れますが、現段階では、私たちの日常の食卓に影響が出ているわけではなさそうです。
雨の中に浮かんだ虹を見ながら、そんなことを静かに整理した午後でした。
最後までお読みいただきありがとうございました。


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