夜中から雨が降り出し、朝になっても止む気配はなく、時折激しく降る一日になりました。
昨日は、ベレン・ビビエンテ(キリスト降誕劇)を見終えたあと、そのまま友人たちのクリスマス前の集まりへ向かいました。
場所は、オランダ人のカップルが交流の場として大切にしている家。足を踏み入れると、そこはどこかアトリエのようで、壁の色も置かれた物も、一つひとつに彼ららしさがにじんでいます。
音楽機材が置かれた部屋で、彼女が歌い始めると、空気が一変します。オペラのように伸びのある声で、思わず手を止めて聴き入ってしまうほど。毎年彼らは、クリスマスのビデオを作って仲間たちに送るのが恒例で、去年は私もフルートで参加しました。
今年はもっと気楽な雰囲気で、みんなでウクレレを弾く“ふり”をしながら撮影。スペイン語の「フェリス・ナビダ」の歌に合わせて、歌ったり、少し体を揺らしたり。完成度よりも、その場を楽しむことが何より大切なのだと、あらためて感じます。
撮影のあとには、過去15年分のクリスマスビデオが流されました。その中には、9年前、2016年に私が参加した映像もありました。ちょうど愛犬を亡くし、涙に明け暮れた日々から一年ほど経った頃で、今見ると、少し沈んだ表情をしていて、顔もやつれて見えます。
その年の演目は「Imagine」。私はオノ・ヨーコ風の役回りでした。今思うと少し照れくさいけれど、あの頃の自分なりの精一杯だったのだと思います。
帰り道、村は驚くほど静かでした。開いているバルは一つだけで、若い人たちが少し賑やかに過ごしていました。でも、クリスマス前の土曜日の夜がこんなにも静かだなんて、かつての賑わいを知っている身としては、少し信じがたい光景です。
スペインでは、24日の夜が一年でいちばん大切な時間です。村のバルは夕方6時ごろに一旦営業を止め、バルで働いている人も、村の人々も家族や親戚と集まり、クリスマスの夕食を囲みます。
そして夜中の12時を過ぎると、再びバルが営業を始めます。この時ばかりは、ご年配の方々もお洒落をして出かけ、タパスバルはまるでクラブのような雰囲気に変わります。
若い子たちはそれはもう見事に着飾って、朝の10時頃まで。村中がひとつのクラブのようだった、そんな時代もありました。
でも、そうした風景は今年はもう見られないでしょう。いつかまた、あの夜が戻ってくることを、静かに願うばかりです。
窓の外を見ると、雨足はますます強くなり、気分まで沈みかけていたそのとき、友人のイサベルから「ごはんを食べにおいで」と連絡がありました。
雨で靴が汚れたら友人宅が汚れるので、今日はスリッパ持参で外にでました。案の定、道は川のように雨水が流れ、靴もびしょびしょになってしまいました。
メニューは、フレンチサラダ。彼女はフランスでの生活が長いので、こういうところにその影響が出ます。そして、チキンのアヒージョ。こちらはお母さんから教わった、れっきとしたスペインの家庭料理。そして赤ワイン。
あまりに美味しくて、写真を撮るのも忘れ、気づけば黙々と食べていました。
帰るころには雨も少し弱まり、このまま晴れてくれたらいいな、と思いながら家路につきました。
最後までお読みいただきありがとうございました。



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